約 6,002,405 件
https://w.atwiki.jp/achdh/pages/75.html
ARMORED CORE Handed Down Heroism -Side storys- 作:CHU ■ Dépression du chevalier (登場人物:カヴァリエ、ルガノルフ) 血気に逸る若き女騎士は、憩い場にて老いた大鴉と出会う。 彼は、一時の歓楽を玩味する代わり、彼女に自らの詮術と訓蒙を分け与えた。 Page-1 Page-2 ■ 白翼の対価 (登場人物:アルバート フラーネ) 貪婪な世界の闇は男の全てを喰らい、全てを奪い去った。 地位も、名誉も、骨肉も、――果ては人間としての尊厳さえも。 全てを奪われた男は、ある時、燦然たる光輝と出会う。 ――そしてその光輝は、新たに、男にとっての全てとなった。 Page-1 Page-2 Page-3 ■ 屍翼の奏者 (登場人物:アルバート フラーネ) 猿山の将の招致に応じ、“不死者の王”――その火印を背負った男は、絢爛の都に降立った。 夜陰と深淵こそが彼の者にとっては剴切――。 然れど、その旁わらには何時でも陽光の如き女の姿が在った。 Page-1 Page-2 ■ Chase of immortal (登場人物:テクトーリ キワトル) 作:ヤマト ■ He s coming back (登場人物:ダイスケ・ロットブル ティア・ソール) 怒りの消えた日々よりの訪問。二人の鴉は戦場で再会する……。 ■ 鬼神の妖精 (登場人物:ハスラーワン 九玉 スワロー) 絶対的粛清者〝ナインボール〟 赤い鬼神に宿るという妖精とは何か? ■ Dies Ire 第一夜 -偽りの愛- (登場人物:アイン ツヴァイ ドライ) アーセナルハザード以前、企業連合に存在したという特務部隊。怒りの日が今、始まる。 作:クワトロ大尉(偽) ■ Interlude.1 (登場人物:ハインリッヒ・シュナウファー) 決して知られる事のない筈の真実。それを前にして、アークの野心家は笑みを浮かべる。 ■ Interlude.2 (登場人物:セシリア・フィリックス カーク・オーチャード) 野心と陰謀が渦巻くレイヴンの「聖域」。高貴なるアークの女帝の矜持とは? ■ Coaxial (登場人物:フォルディア) 戦火に包まれた「エデンⅣ」。死闘の最中、歴戦のレイヴン「フォルディア」は何を見る。 Page-1 Page-2 Page-3 ■ Intermission -Imitation summer- (登場人物:ソリテュード アリス メイファ) 作り物の常夏の地で、二人のレイヴンと一人の少女は、つかの間のやすらぎを得る。 Page-1 Page-2 ■ Intermission -Cherry blossoms in full bloom- (登場人物:シルヴィア マイ) 舞い散る桜の中、二人きりになったシルヴィアとマイ。柔らかな陽光と満開の桜の下で、マイの胸にほのかな想いが 芽生える。 ■ Intermission -operation bitter and sweet- (登場人物:シルヴィア エイミ) 女性たちの甘く熱い戦い。その名は「-operation bitter and sweet-」彼女たちの聖戦の火蓋が今、切って落とされる。 Page-1 Page-2 Page-3 ■ The Empress Strikes Back (登場人物:セシリア・フィリックス カーク・オーチャード) 高貴なるアークの女帝は、自らのプライドを賭け、トリガーを引く。 Page-1 Page-2 作:宮廷楽人・タカ坊 ■ The rest is silence -Vorspiel- (登場人物:アハト) 月は躯の如き静謐を纏う瓦礫の上を、厳かに昇っていく。 夜を駆ける魔物は呻きと嘆きを従いて、夜の街を彷徨い歩く。 慎ましやかなる静寂の内で繰り広げられる悲劇の序曲。 残響のみが、月明かりの足元に響いている。 ■ The rest is silence -Erster Akt- (登場人物:アハト ブラックバロン) 幽鬼の如く黙す。虚ろな視界の先に空隙を見据える。 漆黒の死装束を身に纏い、躯の寝床へと足を進めている。 心は死に絶えた。世はいとも虚実に満ちている。よもやどんな望みすら得られない。 幾重の涙を流しながら、数多の苦悩を紡ぎながら、それでも悲しみの流れを追い続けよう。 Page-1 Page-2 作:柊南天 ■ Armored Core - Execution - (登場人物:ヴァロージャ) 致命的危険因子……俗に戦場不適合者、或いはイレギュラーと呼称される圧倒的脅威は、この世界に忽然と、時折発生する。 そして彼らの大半は、善悪は其々に甚大な惨禍を一挙に及ぼし、現れた時と同じように忽然と戦場の表舞台から消え去っていく。 これは戦場不適合者と、それを追う者達の物語……。 Page-1 Page-2 Page-3 ■ Armored Core - Vicissitude - (登場人物:ナボ ソルラ / 完結・全年齢) 俺は全く幸運だ、素晴らしい話だ。君のような男と、優れた傭兵とこうして出会えたのだから。 誇れないのなら、せめても俺は楽しみたい、この日常を。君には通じない話かもしれないがな。 過去を捨てた殺し屋は謳う。暗く冷たい戦陣の中で。 Page-1 Page-2 ■ Armored Core - Bar "Lobo" - (登場人物:マスター) いらっしゃい、ここは場末のBar"Lobo"。誰でも、ゆっくりしていくといい。 ■ Armored Core - Overdrive - (登場人物:ノクス /R-18) 涙の涸れたカラスは、愛する伴侶と共に戦場を渡り往く。 作:ギリアム ■ ブラックバロンの苦難 (登場人物:ブラックバロン ミニム) 作:継@(適当にどうぞ) ■ ―Trick or treat― (登場人物:ファレ・ノプシス) “Halloween”――それは、歴史に名を残すことなく葬られた技術者達の夢物語。 もし、それが現世に受肉したのであれば、須く、その放胆な光は破壊と災厄を戦場に齎すことだろう。 作:ユウダイ・ユウナ ■ レイヴンズ・レポート -レナ・セイガ編- (登場人物:レナ・セイガ) ■ シャドー (登場人物:シャドー) 作:Ryo ■ ~ザックセルVSスコープアイ~ (登場人物:シーア・ヘルゼン シェルブ・ハートネット) Page-1 Page-2 作:マド録 ■ 決意 (登場人物:シルヴィア)
https://w.atwiki.jp/memotyo/pages/16.html
アーマード・コアシリーズの第一作目。 ストーリー 未来世界、大破壊と呼ばれる全面戦争によって世界は荒廃し国家や政府は消滅した。僅かに生き延びた人類は地下都市へと逃れることとなり、地上への復帰を目的とする企業連合体のもと、「百年計画」がスタートする。しかし、計画進展につれて巨大企業間の抗争が激化、ここで活躍するのが「レイヴンズ・ネスト」に所属するレイヴン達であった。主人公もその一人であったが、あまりの活躍に巨大企業自体が崩壊してしまう。主人公はイレギュラーとして他のレイヴンからも追われ、その末にレイヴンズ・ネストの中枢に触れることとなる。 地球暦156年から30年の長きに渡った巨大企業間の抗争は後に「大深度戦争」と呼ばれる。 関連用語 ARMORED CORE PROJECT PHANTASMA ARMORED CORE MASTER OF ARENA クローム ケミカルダイン 地球環境再生委員会 ムラクモ・ミレニアム レイヴンズ・ネスト
https://w.atwiki.jp/shetake/pages/46.html
ARMORED CORE Ⅴ 発売日:2011年11月?日 発売元:フロム・ソフトウェア 開 発:フロム・ソフトウェア 公 式:ARMORED CORE Ⅴ youtubeの貼り方がわかりません(´ω`) ↑ 貼り直したよ(´ω`) 合計: - 今日: - 昨日: - トップページの合計: - 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/achdh/pages/198.html
「Armored Core - Bar "Lobo" -」 執筆者:柊南天 緩い建付けの扉の外から届いた喧騒が、俄かに耳を打った。グラスを磨く手を一旦停め、ラックに立てていた杖に重心を預ける。相応に年季の入ったカウンターの端に常時備え付けて在る、古いラジオの元へ歩み寄った。 チャンネルは其の侭に、軽い軋みを立てるボタンを数度押し込んで音量を上げる。左右二個のスピーカーから、定時にいつも流しているアーティストの音楽が割れた音色で、しかし聞く者にとって然程害には為らない程度に光源の絞られたホールへと広がっていく。 何世代も前の古いラジオで彼方此方に支障を来しつつある代物だが、だからと言って新しい別物に変えようという気は更々無い。自分が兵士としての現役を退き、この店を開業した時から連れ添った間柄だ。 滅多に来客の報せを運ばない呼鈴付の扉を流し見、再びカウンター内の作業場所へとゆっくり戻っていく。 残った数個のグラスを慣れた手つきで丁寧に磨く途中、閑古鳥が居座るガラ空きのホール内で響いていたダーツの的を捉える音が止まり、作業を続ける手元はそのままに小さく視線を持ち上げた。 貸切状態のホールの真ん中を、二人の客人が此方へ向けて歩いてくる。後ろを歩く体躯の大きな男が二言三言何か言い、その前を歩く小柄な女性──まだ二十始めかそこらだろう。顔だけを見るなら十代後半に見えなくもない──が頷く。 ここらの界隈が騒ぎ始める夜半より若干早く、この店の呼鈴を鳴らした客の片割れである大男は、ラジオと反対側のカウンター横に在るトイレの扉の先へ消えていった。 残された小柄な女性は眼前のカウンター席へ腰を下ろすと、髪を纏め上げていた髪留めを解いた。明るい桜色の長髪が彼女の背中を滑り、腰元にまで降りた毛先が軽く揺れる。その際に淡い柑橘系の香油の香りが鼻腔に届き、彼女の容姿によく合った香りだと胸中で思う。 客人の女性はぱっちりした紺碧の目を此方へ向け、 「【アニトラ】のストレート、シングルを、マスター」 「──お嬢ちゃんはどうするね?」 先程【アニトラ】を口にしていたのは大男の方だったのを見ていた為、大して意識した言葉ではなかったが当の本人は聞かれるとは思っていなかったらしく、口許に曲げた人差し指を当てて一時思案する。それから言葉を紡いだ。 「じゃあ、【マデリエネ】のロック、ダブルを……」 「水は?」 「お構いなく」 コロコロ鳴る鈴のような女性の声を聞いた所で丁度グラスの始末を負え、背後の手近な棚から【マデリエネ】のボトルを抜き出して手元に置き、若干離れた場所にある【アニトラ】のボトルの元へ杖を付いて向かう。 ボトルを手にして折り返す際、ふと視線を感じてカウンター席に眼を向けると女性が此方を注視していた。 正確には自身の足元、右側を。 作業場へ戻って用意した其々のグラスに液体を注ぎ込み、先じて女性の手前に【マデリエネ】を注いだグラスを置く。僅かに溶けたグラスの中の氷がグラスに辺り、カラン、と風情な音を立てる。 女性の目は手に包んだグラスの中に伸びていたが、意識の片鱗はまだ此方の右足に在るのを感じ、心持肩をすくめて見せる。 「何か気になるかい?」 「あ、いえ、何でもありません」 女性は慌てる風でもなく、しかし率直に謝辞の言葉を述べ、小柄な身体に見合う可愛らしい手に包んだグラスを浅く呷る。先程も注文を出していた為に血色の良い上下の唇の隙間から、ふう、と小さく息をつくと、再度グラスを口許に運びつつ、彼女は連れ添いの大男が消えたカウンター脇の扉へ視線を投げる。 「彼、旦那さんかい?」 その問いを聞いた彼女は条件反射の如き素早さで眼を見開き、そしてまだ中身の在るグラスをテーブルに叩きつける。当たり前か、激しくむせた。 ミネラルウォーターをグラスに注いで、まだ咳き込んでいる女性の傍に置く。女性は其れを文字通り引っつかんで人目を憚る様子もなく──とは言うも、彼女以外に客はいないが──喉を鳴らしてあっという間に飲み干した。そこで落ち着いたかと思ったが、 「ちち、ち、ち、違いますよそんなんじゃナイデスッ──!」 身振りを交えたその必死の弁解を受け、今度は謝罪の意も含めて実際に肩を軽くすくめる。 (だろうね──) 「えっと彼は、んー……、同──相棒、……です?」 彼女はそう、自分の身なりに関した話でありながらどこか自身なさげに、しかし律儀に答えを返してきた。彼女がテーブルにこぼした【マデリエネ】の液体を拭き、ついでにグラスの外周に付着した液体も丁寧にふき取る。 「何処か、自信がないようだね?」 実に痛い場所を突かれたとでも言うように、彼女はまさしくぎくり、といった具合に小さく肩を揺らす。そしてその失態を掻き消そうとするように【マデリエネ】を一気に飲み干すと、もう一杯、今度はストレートをダブルで頼んだ。 隠せない性質なんだな── 今時のその手の"業者"にしては珍しいほどの純粋さを持つ彼女に対して軽い笑みを浮べ、入れなおしたグラスを彼女に手渡す。すると今度は一気に其れを呷って飲み干した。 グラスを置いた客人の表情は明らかに赤らんでおり、その事から女性が余りアルコールに対して耐性があるようには思えない事が窺える。 淡い紺碧を宿した双眸にも意識の変化が現れ、次に女性が何かしらの本音を漏らし始めるのを直ぐに察知した。場末で何十年もこの職に携わっていれば、その程度の事は意識しなくても感知できるようになってくるのが当然だ。大体、あの大男と女性の関係性も判っている。 事実、女性は語気こそ抑えているものの、正にどんぴしゃりといった言葉を次に口にした。 「──私、彼と組んで仕事してるんですけど、」始めにそう言い、早々に乾いた舌を濡らす為かグラスを一度呷る。 「彼と一緒でいいのかな、て思うんです……」 「何故、そう考えるんだい?」 その問い返しに彼女は小さく俯きつつ、グラスの中の【マデリエネ】を舐める。 「分かんないんですよ。彼是半年もパートナーやってるのに、全然全く彼が何考えてるのか角砂糖一杯分どころかゴマ一粒程度も──」 そういった彼女の語尾は僅かに怒気を含み、落ち着かせる意図も含めて先程渡したミネラルウォーターのグラスに視線を向ける。此処でさらに呑ませるような事をすれば、大概顛末はろくなことにならない。 客人の酔い具合を調節し管理するのも、場末のバーとはいえ其処を営むマスターの役目である。そしてそうした方が、客にとっても店側にとっても最終的にありがたい結果になることのほうが多い。 此方の気遣いを受けて若干真に戻ったのか、客人の女性は上がっていた肩の力を緩めると此方の意図通りに、【マデリエネ】ではない、ミネラルウォーターの入ったグラスに唇をつけた。そのグラスがテーブルに置かれるのを待ち、 「──半年しか経っていない、そう考えなさい。互いにとっての節目、君のようにパートナーを持ったその時期はよく失態を招き易いものだよ。──心を深く持って互いを信じ、接しなさい」 自身の言葉に、自分より二回り以上も若い風貌の客人は、居心地を悪くしたように身体を軽くよじらせた。 ──嗚呼、少し悪い癖が出てしまったな 自身の行為に対して苦笑し、 「すまないね。老人の戯言と思ってくれ──」 「い、いえそんな。ああ、私からこんな話をするなんて、うう、すみません……」 そういって彼女は反省の色を見せる。 本当に素直な子だ── 数十年前にもなるくせに未だに教官時代の悪い名残りが、今回のような若い客人の愚痴に対して出てしまう事がある。そう思い、気付くと下ろしていた右腕がいつの間にか義足の右足に触れていた。 思い懐かしむように義足の太腿の部分をさすり、その直後、カウンター脇の扉が不意に開かれた。先程から姿を消していた彼女の連れだ。 ホールへ戻ってきたかと思うと、まず最初に女性がカウンターに座っているのを確認する。続いて奥のテーブルへ向かい、二人分の手荷物を回収するとまっすぐにカウンターへと踵を返してきた。 「お嬢ちゃん──」 「は、はひ?」 若干上ずった口調で若い身空の客人が言葉を返す。 「傷付いた鴉を知る為に、自らも同じ鴉になる事はない。──手懐ける必要もない。君が相棒である事を諦めなければ、大丈夫。精一杯、頑張りなさい」 「ありとうございます──て、鴉……アレ、私何処で──うそ、あれっ?」 落ち着きなく慌てふためく彼女を尻目に、連れ添いの大男がカウンターの横に立つ。 「ティア、状況が変わった。行くぞ、出撃する」 そう言うと大男は、此方が差し出した【アニトラ】のシングルを一呷りで飲み干し、紙幣を数枚置く。素早く女性の腕を取って立たせると、彼女の背中をぽん、と押した。 「え、ちょっとダイ、え、出撃って、ええっ──」 ホール内を出口の緩い建付け扉に向かって歩いていく二人の背中を見送り、大男の背中にのみ届く程度の声音で声を掛ける。 「彼女に、優しくな──」 建てつけ扉をくぐる間際、大男はその気遣いに応えた。 「……わざわざ、忠告をどうも」 そう言い残し、この数時間で唯一の客だった二人は扉を潜り、その先の石階段を足早に駆け上がっていった。 あの男は最初にこの店へやって来た時から、此方の素性を既に見抜いていた。 彼女と同じように私の不自由な足を眼にして、互いに視線を交えたからだ。 足を洗って何十年経とうとも絶対に消える事のない、烙印のように刻み込まれた"鴉"としての意識。 「ふう……、さて、と」 今時はあんな若い娘でもオペレーターになるのだなと胸中でそんな事を考え、しばらくして年相応のその言葉に思わず口許を歪めた。 閑古鳥の巣を去っていった二人の若い鴉達の残り香を最後に思い、彼らが残していったグラスを片付けるべくカウンターに手を伸ばした。 「頑張れよ、若いの」 Armored Core - Bar "Lobo" - Closed... コメントフォーム 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/memotyo/pages/21.html
アーマード・コアシリーズの第六作目。 ストーリー 人類は地球全土に及んだ災害「大破壊」によって荒廃した地上を逃れ地下へと移住し、それから数百年が経過した。 人類が住まう地下都市レイヤードは、自然が再現され一般人が住まう第一層、全域の自然の環境制御区の第二層、産業区と貧困層が住まう廃棄された都市区がある第三層、全域を支えるエネルギー生成区がある第四層、そしてそれら全てを支配する管理者の本体がある中枢に分かれている。 この世界では政府の代わりに企業が力を持ち、管理者からの支配を逃れようと目論むミラージュ、逆に管理者による秩序を望むクレスト、管理者に関心を持たないキサラギの三社が絶えず争いを続けていたが、それすらも管理者によって定められていたことだった。 そんなあらゆる事柄が管理されている世界で、唯一自由な存在が人型兵器アーマード・コアを駆る傭兵・レイヴン達である。そして、たった一人のレイヴンによって、この世界は大きく姿を変えることになるのだった。 関連用語 ARMORED CORE 3 SILENT LINE ARMORED CORE NEXUS ARMORED CORE LAST RAVEN キサラギ クレスト・インダストリアル グローバルコーテックス ミラージュ ユニオン
https://w.atwiki.jp/nuco/pages/19.html
ARMORED CORE Ⅴ ごく少数の人数がプレイしています。 現在チーム名:日本男児 でプレイしている人が1人です。 キャリアアップ
https://w.atwiki.jp/achdh/pages/256.html
「Armored Core - Execution - 1‐1 * Armored Core - Execution -1‐2 * Armored Core - Execution - 1‐3」 ──シェルブさん ──あの小僧は、お前が引き継げ ──"アース・ブルー"はどうなるんです ──騒乱収束迄に、内々に処理する方向で進捗調整会議は合意した。"アース・ブルー作戦"は、進捗調整会議が今後用意する代替作戦に取って代わられる。私もお前もその作戦に加わる。今の内に準備を済ませておけ。 ──という事は、ルアナと、ゼノビアさんもですか? ──ああ。現場に居た者全員に参加命令が下っている。此処までやって来て、今更無関係とはいかん ──そうですか ──ロジオン ──はい ──あの小僧が何時か、同じ道を辿る事になるとしても、お前は何も伝えるな。此れから抹消される過去を追いかける生涯に、真っ当な意義などはないからな ──分かりました。シェルブさん、貴方は──? 数棟の複合高層ビルにより、」その本社機能を成す大手傭兵仲介企業【レイヴンズ・アーク】本社ビル──上層階同士を繋ぐ連絡回廊の一つに、ヴァロージャはいた。 引き開いた窓から吹き込む涼しい夜風が、頬と髪を緩やかに撫で上げていく。 接近こそ感知出来なかったものの、自身のすぐ傍に人間の気配が現れた事に気付き、ヴァロージャはその方向へ首を回した。 「先の任務遂行は御苦労様でした、群司令──」 周囲のオフィスビルによって淡く照らし出された回廊の中、ヴァロージャを群司令と呼称する人物──その女性は略式敬礼を洗練された動作で行う。 ヴァロージャは軽く頷き、 「此処は常の言葉で構わない、──アマラ戦術対応第一課課長?」 自らの名を慣れた口調で呼ばれたアマラは肩に入れていた力を若干抜き、連絡回廊の窓辺に佇むヴァロージャの傍へと歩み寄る。 その際、髪留めで纏め上げられた彼女のブロンドヘアから透明感のあるすっきりとした香油の香りが届き、ヴァロージャは心持ち口許を緩めた。 アマラは所属部署こそ違えど──自身と同じ現役のレイヴンであることに変わりはない。だが、現在は実戦任務が本職でないというだけで此処まで差が出るものなのかと、ヴァロージャは彼女と面を合わせるたびに毎度同じ事を思うのだ。 その香油の香りは彼女の洗練された佇まいと、切れ長のアイスブルーの双眸の魅力を一層引き立たせる。 汚泥と火薬の匂いにまみれたそこらのレイヴンとは、大違いだな── まず何を切り出すでもなく、アマラは着込んだ純白のタイトスーツのポケットから薄いケースを取り出し、其処から一本の細巻を抜くと口許に咥えた。 ヴァロージャは自身が口許で転がしていた吸殻を手渡し、彼女は特段別な表情を作る訳でもなくそれを預かって先端に火を点す。傍に備えつけの灰皿ボックスにヴァロージャの吸殻を投げ入れ、アマラは静かに、深く紫煙を肺腑に流し込んでいく。 「少しは様になったかと思ったが──相変わらずだな、お前は」 高層ビルの外壁を駆け上がる風が吐き出した紫煙を絡め取っていく様子を見送る中、アマラはビル群の周囲に広がるオフィス街の夜景を見下ろしながら呟く。 群司令という最上地位の人間がわざわざガス代をケチって吸殻を渡した事を言っているのだろう、アマラのその的確、且つ聞き慣れた悪態にヴァロージャは軽く肩を竦めて見せた。 手持ち無沙汰だったヴァロージャもまた、かっちりと着こなした本社御用達の制服の懐から紙巻煙草を抜き取る。安物の燐寸で火を点そうとしたとき、煙草の先端に既に着火を済ませたオイルライターが滑り込んできた。 横目で彼女を流し見た後、先ほどの彼女と同じように先端に火を点す。その何気ない一連ですら、全く無駄のない動作で彼女はオイルライターをスーツの懐へしまい込んだ。 「件の案件だが──」 始めにそう切り出し、一旦紫煙を吸い込んで周囲に燻らした後、アマラは続きを紡ぐ。 互いに視線を交錯させずに別々の方角へ向けつつ、意識のみを彼女の口許に集中する。 「私の部署──捜査一課にやらせたが、まあ、期待はするなよ。──作戦領域[071-6645431]の移動痕を辿り、サルヴァトール北岸部まで追跡したが、失踪個体の足取りは其処で途絶えている。最寄の航空捜索隊を一つ拝借して周辺海域及び空域の捜索に当たらせたが、其処までだった」 「そうか──」 「周辺に海下ライフラインの存在は確認できなかった。空路も陸路も使用した痕跡がないとなれば、必然的に残る手段は一つしかないのだが──」 そこで一旦アマラは言葉を切り、彼女の視線が此方に向けられていることに気付いてヴァロージャは意図的に彼女の其れへ目を向ける。濃い香りが目立つ紫煙を周囲に燻らせる彼女の、切れ長の瞳が既に事実を雄弁に物語っており、事実としてヴァロージャはそれを察していた。 「何者かが、手引きをしたというのか……」 変わらず紫煙を燻らせ続けるアマラの佇まいに変化はない。しかし、其れがヴァロージャの言った言葉が真実であることを何よりも顕著に顕している。 「無論、安易に断定は出来んがな──全く、妙な話になったものだ。なあ、ヴァロージャ……」 その口調にヴァロージャ自身を責め立てるような感情の色は、一切感じられない。事実、アマラの言う通りだった。 「あの小僧を最もよく知る筈のお前が、出し抜かれるまで──何も気付く事はなかったのか?」 「──気付かなかった、と言えば、其処には明らかな矛盾がある。こうなる可能性があった事は、前々から承知してはいた。此れは、アマラ──お前もその筈だろう?」 「それはそうだが、──ふむ」 アマラが珍しく歯切れの悪い応答を遣し、口許で紙巻煙草を転がして弄ぶ。 傭兵仲介企業【レイヴンズ・アーク】に於いて、平時は全AC戦力をその指揮権限下に置く統合作戦司令部──その直属戦力として存在する軍事機関・機械化特殊戦力群から一人の離反者が出た。 離反者──"ウーヴェ"というレイヴンコードを持っていた少年を弟子として、ヴァロージャが一流のAC戦力にまで育て上げた経緯を、アマラは最初から最後まで全て知っている。 十一年前にヴァロージャが、"テオ・エーケベリ"という本名のその少年を自らの庇護下に囲い込んだ時、"ルアナ"という名を戦場で名乗る彼女もまた、その場に居合わせていたのだ。 だからこそ、アマラも今回の件がどういうものかを重々承知しているのを、ヴァロージャは見抜いていた。 「今思うのならあの時、殺しておくべきだったのかもしれん」 「──そうなる筈だった。だが、そうは成らなかった」 本来なら十一年前の戦乱の終戦期──"あの時"に、"テオ・エーケベリ"という少年は何の罪を問われた訳でもなく、その戦場に命を散らせる筈だった。 ──酸鼻を極めた惨禍によって友軍戦力が壊滅していく中、僅かに生き残ったアークの傭兵達によって。 しかし結果として、少年の他多数の戦災孤児達の生命が刈り取られる事はなかった。 ──、一人のレイヴンが相応の対価を、戦乱を生き残った者としてのその生命を投げ出したからだ。 その出来事を最後に戦乱は終結し、アークが関与した他の作戦と同様にその戦闘記録も一切が抹消、非公式記録として企業の暗部へと葬られる事となった。 事実は全て葬られた。 後世に伝える者がいなければ、誰も其れを知る事はない。 絶対的な不条理によって、不都合な事実は全て隠匿された。 「成らなかった、か──その通りだな。それ以外の推論に事実への道標はないな……」 その結果のみが今の事実を紡いでいるのなら、最早残された選択肢は幾つもない。 かつて"あるレイヴン"が生命を投げ打ってまで戦災孤児達を救い、その孤児の一人が現在、我々に牙を剥こうとしているのなら、然るべき決断をしなければ── 誰もが目を背けたかった過去であり、また、受け入れざるを得なかった過去だからこそ。 我々が撒いた種が10年もの歳月を経て一つの災厄となった事が、唯一の事実なのだ── 「あの小僧についてだが──先程、部下から報告があった。統合作戦本部付OIMA(作戦情報管理局)データベース第三六類に、幾つかの干渉痕を発見したらしい。ヴァロージャ、お前は小僧に技術を教えたか?」 ヴァロージャは敢えて何も言わず、口許に咥えた紙巻煙草の紫煙を吹かす。その様子を見てアマラは、だろうな、という表情を僅かに作ってみせた。 「断定は出来んが、第三六類から引き抜かれた情報との事実関係を鑑みる限り、やはり失踪個体が何者かを引き込んで、今回の騒動を起こした可能性があると言える」 其処まで言い切った所で、アマラは漸く短くなった吸殻を傍の灰皿に放り捨てた。 それから、窓から吹き込む夜風に暫く当たった後、彼女は先程より若干声音を落として言葉を発した。 「簡潔に問うがヴァロージャ──お前も、権勢という生温い妄執に憑かれたのではあるまいな?」 出し抜けにそう問うたアマラの表情は酷薄を覗かせ、古くから戦場に在る者としてのそれであった。 ヴァロージャは彼女の問わんとしている事を瞬時に察し、双眸に相応の鋭い意思を湛えると、慎重に言葉を選んだ上で返答を返す。 「議会の者達に伝わるのを避けたかった事は、否定しない。しかし、此れは我々【レイヴン】が自ら負うべき責務であり、無為に其れが伝え渡るのを私が良しとしないが為だ──」 機械化特殊作戦群から出た離反者が友軍に甚大な損害を与えた上、制圧地域の非戦闘員3000人以上を虐殺、そして果てには逃走、消息を晦ました事態は重い。しかし、現時点で其れを知る者はアーク本社の中でもごく一部に留められている。 この事実は、アークの組織運営を担う幹部議会は無論、統合作戦司令部も把握していない。 事実を知るのは、ヴァロージャのオフィスと機械化特殊作戦群の一部、そして彼女──アマラを含む戦術対応課の面々のみである。 「成程──しかし、漸う貴様も、その様な姦計を巡らすようになったのだな。やはり、先程の言葉は撤回しよう」 ──アークの古い戦場を憶えている数少ない人間だからこそ、彼女はヴァロージャの言う言葉を深く理解する事が出来た。今回の件は、権力欲に溺れて自ら惨禍を引き込むような愚者達の道程とは全く訳が異なる。 アークのレイヴン達が戦場で真に自由であった古い時代──脈々と紡がれてきた冷酷な不文律はかつて確かに存在し、其処には一切の信念の妥協も、事実の歪曲もなかった。 だからこそ、やがてそれに耐え切れず異を唱える者は、十一年前のように現れる。 ──十一年前に撒かれた種の芽吹きは、アークのレイヴン達が紡いできた歴史の予定調和に過ぎないのだ。だからこそ、その不始末の責は同じレイヴンのみが負わねばならない。 しかし、今のレイヴンズ・アークを運営する幹部議会の多くは、その意図を正確に理解する事はできないだろう。 信念の腐敗と真実の隠蔽を鼻歌でも唄うように謳歌する現在のアークは、機械化特殊作戦群から離反者が出たという事態を、各自の政治闘争の為の手駒としか見ない。 その中に身を置き、その暗部の最も深い部分の一面を知るからこそ、ヴァロージャは今回の件は内々に処理することを機械化特殊作戦群内で決定した。 そして外部の人間で最も信の置ける人物の一人──安全保障局軍監察部に籍を置くアマラに事態収束の協力を要請したのだ。 彼女が籍を置く安全保障局はレイヴンズ・アークという企業の恒常的な秩序の維持を第一とし、その実現の為に相応の実行部隊を保有している。であるならば、本来なら離反者の後始末は安全保障局に一任するのが一般的な規定ではあるが、公的な監査機関である安全保障局にそれが渡ってしまっては、幹部議会に情報が伝播するのにさほど時間は要さないだろう。 しかし、それでも安全保障局軍監査部に所属するアマラの協力が必要だと考えたヴァロージャは、自ら大きく踏み込んでその選択肢を取った。 そして、ヴァロージャの意図と揺るぎのない信念を信じたからこそ、アマラは戦友として彼の要請に応えたのだ。 「──あの作戦以降、多くの戦友が冷飯を喰わされた。お前が此処まで上り詰める事等、私も予測できなかったよ」 「私には──俺には、俺の成し遂げたい野心があった。それだけの話だ。でなければ、誰がこの齢で群司令になどなるものか。……尤も、アイツならそんなモノなど無くとも、何れは高みに辿り着いただろうが──」 そういい、ヴァロージャはわざとらしく肩を竦めておどけて見せる。 その言葉にアマラも口許を僅かに歪めた。 「お前程の男でも、皮肉めいた事を言うのだな……?」 「──"ウーヴェ"の才覚は、類を見ない程に突出していた。それが……」 「アークの害意を喰らって暗部を憎み、この十一年でいつしか化物に──規格外の戦場不適合者になった、か」 ヴァロージャは、「ああ」と無感情に言う。 「ならば尚更──手早く済まさねばな? 統一政府への対応をどうするつもりだ」 「暫くは放置して置いても構わない。数十程度の保有兵力と3000の非戦闘員が虐殺された程度では、例え情報が漏洩したとして、わざわざ介入する様な真似はしないだろう。先方にも──"粛清戦力"を出すに足るだけの口実が必要だ。今回の被害規模程度では、その計上にすらならない。──其れに、先日の【エデンⅣ】での事もある。慎重になっている事は違いないだろうからな。──元より、統一政府の手管を得る必要等は、何処にもない」 過去に身内から出た錆に関して、統一政府から"粛清戦力"が派遣されてきた記録は何度か存在する。しかし、それも此処十数年の話であり、アークは本来ならそんなモノは必要としない。 「ふむ、実につまらん話だな……。では、どの道被害が拡大する前に決着せねばならんという事だが──リストの方は?」 過去の記憶に思考を浅く巡らし、ヴァロージャは言うべき事柄を素早く纏めた。 「──ウーヴェは、作戦に関わった人間を全て殺すと言った……"アース・ブルー"に関わった者をな」 「今となっては、そう多くはないはずだが。取り敢えず私とお前で二人、後は──」 ──"アース・ブルー"に関与して今も尚アークに留まっているレイヴンは、既に少ない。それ以外の者は社籍を返上した上でアークを去り、其の中でも現在消息が知れている者はごく僅かだ。 ヴァロージャは記憶の海の中を辿り、幾人かの関係者の名をリストアップした。 「もしウーヴェが最後に狙うとしたら……」 その言葉の先を、アマラが紡ぐ。 「──"ザックセル"か?」 ──ザックセル。"アース・ブルー"の数少ない生き残りの一人であり、当時の中核戦力だったレイヴンである。現在は小規模な傭兵部隊を統率して、まだ現役を続行しているとの噂はヴァロージャも以前から耳にしていた。 「あの人の心配は正直、余りしてないが。彼を含め早急にコンタクトを取る必要があるな」 「了解した──。実行戦力をどうする?」 アマラがそう問い、ヴァロージャは先程の彼女に続いて短くなった吸殻を灰皿へ落とし込む。 「遂行要員を一人、私が選抜した。──彼女に当たらせる」 今回の案件自体、非公式に済まされねばならない。 迅速、且つ静粛に──。人員は最低限にまで限定し、そして最精鋭を送り込む必要がある。 「──彼女?」 「此処に呼んでいる──ヴィエナ、来なさい」 ヴァロージャは、彼女の名を短く呼んだ。そこで漸くアマラも第三者の気配が突如現れたことに気付き、連絡回廊の渡り口の一方へ視線を投げた。 半ば夜半の闇に落ちた連絡回廊の影、其処に半身を溶け込ませた人影があった。まだ若い顔つきの少女は影から一歩踏み出すと、静かな足取りでヴァロージャとアマラの元へと歩み寄ってくる。 「この子が任務に当たるのか?」 そういうアマラの言葉は落ち着いてはいるが若干の疑念を孕んだ口調であり、ヴァロージャは仕方のない事だろうと、胸中で軽く息をつく。 ──それは"ヴィエナ"という少女の姿形を見れば当然の事である。 身の丈こそ女性としては長身のアマラに近く、アーク本社製の服装に包まれた身体は兵士として中々恵まれた体躯ではあるが、ヴィエナの顔つきは少女の域を出ない程度に若い。 「この子も、生き残りの一人だ──」 「──それは初耳だぞ」 「まあ、後回しでいいだろう。──ヴィエナ、挨拶を」 そう促され、ヴィエナは感情に乏しい表情のまま小さく頷く。 「──ヴィエナ・キヴィラフティです。お話は常々伺っています、アマラ課長──」 「──ああ。短い間だろうが、よろしく頼む」 挨拶自体も要点のみのごく短いもの済み、其れを確認してヴァロージャは彼女を一足先に連絡回廊から去らせた。 「あの小娘で、本当に大丈夫なのだろうな……?」 「──"ウーヴェ"の事なら、彼女はよく知っている。其れに、彼女にはこの戦場が必要だ……」 後半部分の独白のような言葉が気になったのか、アマラは視線をヴァロージャの双眸へ向けたが、終ぞ其の事について訊き出すことはしなかった。 「後方要員選抜及び作戦要綱の作成を完結次第、速やかに作戦を起動する──」 「……了解した」 改めて姿勢を正し、アマラはヴァロージャに向けて敬礼の動作を取る。それを見届けた後、アマラは踵を返して足早に連絡回廊を後にした。 ヴァロージャはその場に一人残り、開放された窓から相変わらず吹き付けてくる夜風に当たる。眼下に展開する広大な産業都市の煌きを視界に収めつつ、懐から紙巻煙草を抜き出して咥え、燐寸で先端に火を点す。 「粛清の責は、その親鳥のみが負う。──誰にも、その邪魔立てはさせん」 Armored Core - Execution - Episodeⅰ.end... コメントフォーム 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/gamecomp/pages/14.html
公式サイト http //www.armoredcore.net/ac4/index.html 比較 水上の面。PS3版は左の方の遠くにビルがありません。真ん中のビルに後ろのビルの影が映っていません。右の水面にビルの陰が映っていません。 PS3 xbox360 03/12追記 Armored Core 4もPS3版と360版でフレームレートの比較がされてます。 Stage6 AC4 Framerate PS3版 リンク切れ Stage6 AC4 Framerate 360版 リンク切れ ダウンロードして確認してみましたが、PS3版は4回に1回は書き変わらずせいぜい45fpsというところでしょうか。360版はだいたい60fps出てます。どちらも被弾したりブーストをかけたりするとコマ落ちしています。 引用元 ひるいなき コイン いっこ いれる 2007/03/06 [Game Compare]アーマードコア4画像比較 2007/03/12 [Game Xbox360]アーマードコア4 フレームレート比較
https://w.atwiki.jp/achdh/pages/255.html
「Armored Core - Execution - 1‐1 * Armored Core - Execution - 1‐2 * Armored Core - Execution - 1‐3」 誘導灯が不規則に明滅する薄暗い搬入路を十数秒で突き抜け、内郭部出口へリスタートを滑り込ませる。 「これは──結構な有様だな……」 進入に成功した内郭都市部の惨状を目にした時、先ほど作戦領域上空より緊急離脱した輸送機から通信要請が発信されてきた。戦術支援AIに口頭指示して、戦時回線を確立させる。 「此方、戦力コード【リスタート】。大丈夫か、カテリーナ──?」 『はい。後部カーゴをパージしましたが、何とか……。現在、友軍増援部隊との合流進路にて待機中です。ヴァロージャ、其方は──?』 「現在、シェルター内部へ進入した所だが──」 『成程、酷いようですね──』 稼動中のデータリンクシステムによって転送され続けている有視界映像を目にしたのだろう、カテリーナは自身と似たような言葉を口にした後、小さく息をついた。 搭載センサー群が戦域周辺部の環境情報を収集し、直後、頭上部から崩落してきた瓦礫片がリスタートの足先で粉々に爆ぜる。 ヴァロージャは視線を巡らし、既に戦場の成れの果てと化した都市部の惨状に、僅かに眉を顰めた。 密集して林立する超高層建築物群はその各所から黒煙と炎を燻らせ、時折起きる爆発が建築物から瓦礫を派手に吹き飛ばす。シェルター内壁部に敷設配備された環境維持用の大型照明群はその大半が破壊され、奇跡的といっていい割合で残った照明だけが地上の都市群を照らし出している。 超高層建築物によって照明の遮られた部分は深い闇に包まれ、その先端がリスタートのすぐ傍まで延びて来ていた。 しかし、夜間戦闘支援システムを起動するほどの光量の心許無さではない──ヴァロージャはそう判断して機能起動を撤回した。 第一種狭域索敵態勢で稼動中の搭載レーダーが現場領域で、自機以外に唯一動きを見せる動体の反応を捕捉する。カテリーナもデータリンクでそれを確認したらしく、 『未確認動体反応、捕捉しました。位置座標09335-S1252を現在南下中、此方へ接近してきます──』 「此れより戦闘機動を開始、作戦支援室とのデータリンクは第一種戦闘態勢を継続の限り、此れを維持する」 『了解しました──』 カテリーナの落ち着いた声を聞き届け、ヴァロージャはブースタペダルを軽く踏み込んだ。出力を絞った噴射炎がリスタートの機体を前方幹線道路へ押し出す。 聳える超高層建築物群が演出する影と光のコントラストが伸びる幹線道路を直進し、メインディスプレイに出力中のレーダーで動体反応を逐次確認。 前方数十メートル、幹線道路右舷の位置に鋼鉄の塊が黒煙と共に残り火を燻らせているのを、有視界に捉える。それは周囲に遍く散乱している瓦礫などではなく──ヴァロージャはその著しく破損したかつての友軍の亡骸を視界の隅に押さえて、傍を通り過ぎていった。 『動体反応との接触距離まで、想定443㍍。生存者が一人でも居る事を、祈りましょう──』 「ああ──」 現況では、全て撃破された機体のどれに生存者が居るかどうかも把握できない。 ──ならば、一刻も早く未確認動体を無力化し、その後の経緯に望みを託すことこそが、最優先とすべき行動規範になる。 最精鋭の第85強襲分遣隊を、単機で瓦解に追い込んだ異端戦力──どれ程のモノだろうな。 脳裏でそんな事を考えたとき、レーダー上を此方へ接近してきていた動体反応が不意に移動速度を跳ね上げた。 『動体反応、急速接近してきます──! レーダー上で急速接近してくる動体反応の機影は未だ捕捉できない。しかし、突き当たりに聳える高層ビルを挟んだ向こう側の道路に、相対すべき存在が肉薄してきている事を、ヴァロージャは的確に認識していた。 とるべき進路は、互いに決まっているだろう──。 幹線道路を突き当たると共に背部ブースタの出力方向を右舷へ変え、高出力の噴射炎が機体の進行方向を弾くように変える。搭載センサー群が高層ビル群を挟んで併走する未確認動体の駆動反応を詳細に捕捉、インナーディスプレイへ絶え間なく転送してくる。 併走する路上のすぐ後方、高層ビルの側壁が内部から派手に弾けとんだ。白燐の燃焼による光の軌跡を残しながら掃射の暴風が吹き荒び、ガラス片と瓦礫を大量に撒き散らしながら迫ってくる。 現在前進中の進路を行き当たると、いずれ併走する進路は一つの連絡車道に合流する。 ──其処が、ひとまずの転換期になる。 後背を轟音を立てながら迫り来る砲掃射の嵐を従えつつ、ブースタペダルを更に強く踏み込んだ。此れまで以上の機動力を要求されたブースタ機構が最大出力の噴射炎を吐き出し、未確認機影に先行して機体を僅かに突出させる。 寸分の差で連絡車道に先行し、先制打撃を先方に与える──連絡車道の合流路が前方十数メートルに迫った時、不意の情報を搭載センサーが拾い上げた。 高推力機構──オーバード・ブースト機構特有の甲高い起動音が、周辺戦域を突き抜けた。 併せてきたか── 驚異的な瞬間推力を得た未確認機が瞬く間に接近、機銃掃射の弾幕が後背部に肉薄する。 ヴァロージャは瞬間的に意思判断し、フットペダルを踏み込んで脚部膝関節機構を屈伸させ、【リスタート】の前進姿勢を半ば強引に引き下げた。リスタートの頭上数センチを掃射弾幕が吹き荒び、有視界に連絡車道への合流路が間近に迫っているのを視認。 ヴァロージャは機体姿勢を低く維持したまま攻撃態勢を整え、更に突進推力を機体に与えて合流路へ突出した。 先手を取られる格好になったが、此処まで踏み込んだ状態では機動停止は間に合わない──未確認機は、恐らく其れを接敵の瞬間から見越していたのだ。 「やはりコイツは──」 ──戦場に、無秩序の惨禍を振り撒くモノ 合流路への突出と同時に機体を左舷へ急速展開──激しく流動する有視界の中、此方へ飛来してくる物理飛翔体の弾影とその奥の黒い機影を、フレームシステムが瞬間的に捕捉。 低姿勢を維持していた為に寸分の狂いを見せた多目的対装甲榴弾が、頭頂部装甲を掠めて飛び去り後方のビルに着弾して大きな爆発を引き起こす。 その轟く爆発音と震動に気を取られる事なく、ヴァロージャは間断なく襲い掛かってきた次の脅威に目を向けていた。前方数メートルに着弾した多目的対装甲榴弾が炸裂、赤々しい爆炎と加害性破片を撒き散らす刹那、ヴァロージャはリスタートの機体姿勢を緊急浮上させた。背部背部兵装のミサイルコンテナを展開、爆炎の切れ目に捕捉した機影に向け小型ミサイル群を連続射出した。 後方ノズルから噴射炎を吐き出し、多目的対装甲榴弾の着弾によって大きく抉られた路面を裂けて小型ミサイルの群列の背後に追従、前方に広がる黒煙の中を突き抜ける。 捕捉目標の位置は高層ビル群が作る大きな暗闇に包まれており、未確認機の宿す頭部カメラアイの不気味な眼光と一瞬、視線が交錯──小型ミサイルの群列が捕捉目標を含む有効範囲で次々と炸裂、一際巨大な爆発音が都市内部に反響する。 『動体反応、まだあるわ。気をつけて、ヴァロージャ──!』 カテリーナが緊張感のある声で伝えてくる。 彼女の言うとおり、この程度でやられてくれるのならばそもそも第85先遣部隊を相手にした時点で排撃されていても充分におかしくはない。 インナー・ディスプレイに戦域環境情報が出力され、此方からのミサイル攻撃が命中する直前に瞬間的な妨害伝播が発生していた事を把握。其れが、射出した小型ミサイル群の追尾機能を著しく狂わせたのだ──。 そして、其れとは別に捕捉目標がまだ生存していると確信できるものが、ヴァロージャには有った。 ──燃え盛る戦場の全てを包み込み浸透する、永久凍土の様に矛盾した殺意。 そしてヴァロージャとカテリーナの見解通り、先ほど先制攻撃を行ってきた掃射弾幕が前方に轟く爆炎を切り裂いた。最初の数発を外部装甲で強引に弾いていなし、残りの集中弾幕を機体転回によって明後日の方向へやり過ごす。その回避機動に的確に反応した未確認機が、未だ燻る噴煙の向こうからその姿を突出させた。 回避機動によって左右に振り乱れた有視界の中、暗闇の中を此方へ突進してくる姿をヴァロージャの肉眼は正確に捕捉し、フレームシステムが其れに追従。 捕捉目標の左腕に備えた鈍色の銃口が煌き、同時に背部ブースタを最大出力で左舷展開、複数の射出弾体を置き去りにする。捕捉目標の背部搭載型機関砲から同時に吹き荒ぶ弾幕の中を、独楽の様に急速旋回して駆け抜け、互いの機体が肉薄した瞬間──ヴァロージャは【リスタート】の左腕に備えていた重散弾銃の銃口を捕捉目標の頭部へ突きつけた。 ──ヴァロージャは微動だにしなかった。 自らの登場機【リスタート】にも同様に、眼前の機体が備える散弾銃の銃口が当てられていた。 高密度に交錯した戦火の末に訪れた空白──深い闇の深遠から現出した敵性動体と、人工の陽光のもとに相対する。 その極めて"見知った"敵性動体の機影を正面から直視し、ヴァロージャは表情を変えはしなかったが、眉を僅かに顰めた。 相対する敵性機体から通信要請が入り、ヴァロージャはHMDの分割画面に映る作戦支援室内のカテリーナと視線を重ねた。 彼女はオペレーターとして冷淡に勤め、しかし、額に手を当てていた。 重ねる視線の中で互いの意図を汲み、ヴァロージャは自らの手でマルチコンソールを叩いて通信回線を確立する。 回線確立後、極めて聞きなれた声が其処から届いた。 『アンタが増援とは、願ってもなかったな──』 「お前が殺したのか、──ウーヴェ……」 中量二脚機体を基本に構成される敵性動体を見咎める。 その機体に搭乗している少年──"教え子"の名を、ヴァロージャは平淡に勤めて口にした。 『俺が殺した、か──。確かにそうだが……共喰いなんて今時、珍しいものでもないだろう、どうだ?』 最初の教え子──ウーヴェは自身が此処で犯した所業を隠す事もなく、此方に伝えてくる。戦況推移だけを見れば、此方からしてもその事実関係に戸惑う余地などありはしないのだが。 しかし、ウーヴェが共喰いという言葉を口にした時、ヴァロージャはその冷え切った殺意が見え隠れする言葉の裏に何らかの違和感を感じ、問いかけの言葉を返した。 「──なんの話だ」 『あんた達に拾われて十一年──俺も踊らされた一人だと知った時は、まあ、呆れたもんさ……』 十一年──まだ少年と呼ぶにも小さい年齢だったウーヴェを、彼自身の言う通り拾った頃だ。だが、十一年前に有った何か、彼が踊らされたと口にしたのはその事ではない。 ヴァロージャは蘇る過去の記憶を、脳裏にのみ押し留める。しかし、その抑え込んでいた疑念をウーヴェは自ら口にした。 『俺達のような"鴉"は、群に靡くもんじゃない。そうでなければ……【ミスティックハウンド】も死なずに済んだだろうよ、──ヴァロージャ』 その言葉と共にウーヴェの放つ冷え切った殺意が一挙に膨張し、ほぼ同時に突き付け合った得物から砲火を煌かせ、メインブースタを吹かした。 削り取られた頭部側面装甲の被害状況を戦術支援AIが報告してくるのを聞き流し、ヴァロージャはリスタートの機体を右舷後方へ下がらせる。 「何処で、何を知ったというのだ──」 『俺に問うなよ。アンタもその場に居たんだろう。なら、アンタ自身、よく知っているはずだ……』 最早これ以上の応答は無用、ヴァロージャはそう判断した。 教え子のウーヴェが何を知って、このような凶行に及んだのか──それは彼が口にした通り、ヴァロージャ自身がよく分っているからだった。 ヴァロージャもその発端に、十一年前に関与していたのだから。 機械化特殊戦力群帰属レイヴン・"ウーヴェ"の駆るAC機体【サージング・レイジ】を無力化、此れを制圧すべく、ヴァロージャはブースタ・ペダルに掛けた足に力を込める。 後方ノズルから機動戦闘用の噴射炎を吐き出そうとした時、搭載センサー群から出力された戦域環境情報がHMD画面にアップロードされ、ヴァロージャは其の中の一つに着目した。 位置座標1500534432に、重度の都市火災反応── ヴァロージャの意思判断にフレームシステムが反応、【リスタート】のカメラアイ内蔵の視覚センサーを移動させた。高層建築物の間を縫った先に搭載センサーの出力した戦域環境情報の位置座標があり、ヴァロージャは其処を注視する。 一際大きな黒煙が轟々と吹き上がり、直接肉眼で確認はできないが真上の天蓋部が赤銅色に染まっている事からその位置座標で大規模な火災が発生しているのを把握できる。 程度の違いは有れど、戦域での火災反応は至極当然のものだが、ヴァロージャはその火災反応が意図するものを瞬時に察し、眉間に皺を寄せた。 この都市の武力制圧を担当した第一戦力群第8強襲分遣隊はブリーフィングの際に、都市制圧の時点で生存していた非戦闘員は全て所定の地下避難施設へ収容するよう明確な指示を受けていた。 その地下避難施設のある位置座標が正に今、視覚センサーが向いている位置座標にある──。 【リスタート】のセンサー・アイが示す方角に気付いたのだろう、【サージング・レイジ】の搭乗者である"ウーヴェ"が確立状態の無線を通じて分かりきった補足を述べる。 『──手始めに殺した。そうでないと、奴らの火の付きが悪かったからな。何も言わなくて言い、ヴァロージャ──怨恨ならこの世に溢れている。3000人程度増えた所で、何も変わりはしない。其れに、生き延びた所で待っている末路に絶望するよりは、遥かにマシな最後だったろうさ──』 そうのたまう"ウーヴェ"の口調は淡々としており、その行為そのものに大した感慨などは無い事を、直接聞く者へ明らかに知らしめる。 ──そうやって、3000人以上の非戦闘員の命を地下の奥底へ押し潰したというのか 最早、師と弟子の間の諍いではない。 相対する一つの敵性個体として認識し、ヴァロージャは相応の年季を経た鋭利な殺意を双眸に湛える。 それを感じてかどうか、無線の向こう側で少年が言外に笑んだ気がした。 両者の機体が同時に戦闘機動を開始しようとした時、確立状態にある輸送機との通信回線を通じてカテリーナが、 『──ヴァロージャ、其処から至急離脱してください』 若干の抑揚を欠いた彼女の声を聞き、其処から現況に只ならぬ妨害因子が介入し始めているのを察する。そしてそれは、すぐにヴァロージャの目に見える形で頭上に現れた。 頭上の天蓋部が軋みの交じった重厚な動作音を立て、続いて起動した開閉設備が大型シェルターを左右へゆっくりと、しかし確実に押し開いていく。その隙間から天然の陽光が差し込み、致命的な戦火に見舞われていた内郭都市を明るく照らし出していく。 それに反応した搭載センサー群がシェルター外部の戦域環境情報を収集更新し、HMD画面とインナーディスプレイへ分割して情報を出力。それと同時に、索敵レーダーに多数の動体反応が浮上した。 『クレスト社陸軍は戦域都市の全面破棄を決定したようです。多数の重爆撃部隊が、都市上空の効力範囲へ侵入しています──』 全戦域に散在する陥落した前線都市をそのまま残す位ならば、重爆撃機を飛ばして敵対勢力の占領軍諸共、跡形もなく吹き飛ばしてしまおうというのだろう。 サージング・レイジもまた同じ情報を既に把握している様で、後方ノズルから準備推力の噴射炎を噴き出している。 『──俺はアークを抜ける。アンタ達のような鴉を、俺は決して逃さない──全て殺す』 灼け付くような、しかし同時に限りない冷たさを孕んだ怨嗟の言葉が──"ウーヴェ"という存在が決して、後の無い狂気に走ろうとしているのでない事を、ヴァロージャに否応無く理解させる。 今、この場に於いてはかつて教え子として導いたレイヴンが、ただの狂気に置かされて暴走しただけであってほしかった。 ──そうならば、此処を生きて去る事などできはしなかったはずだ。 レーダー上を接近してくる多数の爆撃部隊の機影を振り仰いで有視界に捉える。 各重爆撃機の底部ハッチが開放され、其処から無数の弾頭群が降り注ぐ。 数秒後、幾重にも折り重なる激しい爆発が都市全域を揺るがした。 容赦ない震動によって多数の瓦礫片が頭上から崩落し、そのうちの幾つかがリスタートの機体を叩く。 フットペダルを踏み込んで準備推力用の噴射炎を吐き出しつつ、ヴァロージャはぎりぎりまでウーヴェと対峙した。 『──ヴァロージャ。アンタも、いずれ必ず殺す。鴉の巣の、腐り切った暗部を全て焼き尽くしてやる』 絨毯爆撃の猛威が両者の留まる領域に降り注ぐと同時、ウーヴェは【サージング・レイジ】の機体を反転させ、襲い来る爆撃の嵐の中にその機影を呑み込ませていく。 ヴァロージャは追跡することも、呼び止める言葉をかけることもせず、かつて教え子であった少年の去っていった軌跡を視界の隅に残し、自らもまた搭乗機体を離脱軌道へと向かわせた。 40分後、介入領域外回収地点── 『──無事で何よりです、ヴァロージャ──』 「ああ。カテリーナ、助かった……」 BITCS接続を解除した後、被っていたヘルメットを脱いでマルチコンソールの脇に置き、ヴァロージャは汗ばんだ赤銅色の髪を前から掻き揚げた。 第一種広域警戒態勢で稼動中の搭載センサー群と索敵レーダーが、前方に臨む事のできる戦域環境情報を逐次収集、コンソールを叩いて幾つかの主要情報をピックアップしながら随時確認する。 約40分前にクレスト社空軍重爆撃部隊の攻撃を受け、その後増援戦力として到着した友軍航空部隊が戦闘を継続する機械化都市の成れの果てを、ヴァロージャははるか後方の焦土と化した丘陵地帯から、【リスタート】の有視界を解して静かに眺める。 友軍増援部隊からパージした機体部分の補填を受けた輸送機が牽引用フックを下げ、メインローターのけたたましい回転音を轟かせながら徐々に高度を下げてくる。 機体の回収作業を展開する輸送機から上空から牽引用フックを下げ、メインローター音を轟かせながら徐々に機体高度を降下させてくる。 回収作業が行われる傍ら、輸送機は作戦支援室内のカテリーナが、小さく呟く。 『まさか、あの子がね──』 「──カテリーナ。この件、わかっているな?」 『──心得ています。直ちに手配しますので、ヴァロージャ、貴方も早急に本社へ帰還してください──』 動揺や狼狽と言った感情を彼女は一切見せる事無く、完結した通信技官として作戦支援業務に徹する。 だが、心の内の在り様は互いを深く知った双方の間では隠しようもない。 そして、ディスプレイを介して交わるヴァロージャとカテリーナの視線が、その胸中に在るものを如実に物語っていた。 僅かな震動がコクピットを揺らし、メインディスプレイに牽引用フックの接続完了を知らせるメッセージが届く。 間もなく輸送機が高度の上昇を開始。 残るもの全てを焼き尽くす戦火に包まれた機械化都市の顛末を見届ける事なく、ヴァロージャは作戦領域を後にした──。 →Next…Armored Core - Execution - 1‐3 コメントフォーム 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/wiki9_vipac/pages/179.html
ARMORED CORE OP ARMORED CORE PROJECT PHANTASMA OP ARMORED CORE MASTER OF ARENA OP ARMORED CORE 2 OP ARMORED CORE 2 ANOTHER AGE OP ARMORED CORE 3 OP ARMORED CORE 3 SILENT LINE OP ARMORED CORE -LAST RAVEN- OP